2023/12/18

 

特に何をしていたというわけでもないのに朝方までダラダラと起き続け、4時頃に気絶。インターホンの音で目が覚めた。携帯を見てみると時刻は9時半。どうやらそれほど長い間寝ていたわけではなかったみたいで、なんとなく安堵する。「このインターホン、誰が押してるんだろう。今日届く荷物なんてあったっけ。」だなんてぼんやりしながら「解錠」の文字と鍵のマークを施したボタンに指を伸ばす。僕の部屋は9階にあるから、よほどのことがない限り、訪問客の皆さんはエレベーターで昇ってくることになる。しかし、うちのマンションのエレベーターは大抵どこかの階で住人を降ろしたままになっているので、僕の部屋にたどり着くために「①エレベーターが1階に戻ってくるのを待ち、②9階まで移動する」という2つのステップをこなす必要に迫られる。自分が9階を目指す側の立場にいる時は、特に何も考えることなくエレベーターを待って、それに乗るだけなのだけれど、目指される側だと、どうもそうはいかない。非常にそわそわしてしまう。僕にとって自分の家は極めてプライベートな場所だ。(もちろん、誰だって少なからずそのような気持ちを持っているとは思うが。)好きな小説や歌集を詰め込んだ本棚、アマチュアのくせにプロレベルのラインナップになりつつあるカメラ機材、弾けないなりに可愛がっているガットギター、などなど、とにかく自分の好きなものを散りばめた、文字通りの秘密基地だ。そんな場所でくつろいだり微睡んだりしている時にインターホンが鳴ると、とたんにこの秘密基地が社会に接続された気がしてきて怖い。もちろん、自分の部屋がハナから社会性を帯びた存在だということなんて分かり切っている。そもそもこの部屋、おれの部屋じゃなくて、どっかの金持ちだか企業だかの資産だし。家賃を払ってくれている両親と僕との関係にだって小さな社会はある。そう、僕は社会から絶対に逃れられない。仮に社会から完全に逃れてしまったら、あとは死が待つのみだ。それでもおれは叫びたい!!!!!自分の部屋の中くらい、自分だけに開かれた世界であってほしい!!!!!!!!!!!!!そう、そういうことで、ロビーのドアを解錠してから、自分の部屋の玄関に備え付けられている方のインターホンが押されるまでの間、言い換えると、自分にとって極度なプライベート空間に、もう間もなく純粋な他者が入り込んでくることだけが分かっている時間が苦手で、いつも身構えてしまう。そういう話でした。続きます。

 

で、届いた荷物は何だったかというと、新しいカメラとその周辺機材。嬉しいね。これについて書き始めると大変なことになるので割愛します。

 

ダンボールやら紙やらをあらかた片づけたあとで、なんだか視界がぼやけてくる。そういえば昨日の夜から何も食べていない。部屋にも朝ごはんに適したものはない。「たまにはいいよね」という気持ちに突き動かされ、目白のスターバックスに向かい、スターバックスラテとチョコスコーンを頼んでしまった。まったく優雅なご身分である。

 

帰宅。昨日終わらせておくべきだった作業をちょこちょことしていると、再びインターホンが鳴る。今度は楽器の買取業者だ。ここ最近ジャズマスターをめっきり弾かなくなったので、売却して口座の見栄えを少しでも良くしようという魂胆で出張買取を申し込んだ。その代わり、というのも変な話だが、メルカリで安いアコースティックギターを買った。届いたら新宿御苑あたりで弾き語りの練習をしようと思う。楽しみですね。

 

昨日終わらせておくべきだった作業がやっと終わった。やらなきゃならんことを長く抱え続けていると、即座に心身の調子が悪化する体質なので(最悪じゃんね)これで少しは気分がよくなるといいな、と思う。その後は夕方まで山田亮一のツイキャスを聞きながら部屋の掃除。山田亮一の喋り方って、りひと先輩にめちゃくちゃ似てるんだよなあ。似てますよね。

 

部屋がそこそこ綺麗になってきたところで、着替えて家を出た。今日の目的地は新宿のシネマカリテ。アキ・カウリスマキ監督の「枯れ葉」を見た。感想は割愛。Filmarksとか見てください。上映時間が1時間半にも満たない短い作品だったので、映画が終わって地上に上がってもまだ20時くらいだった。思えば新宿に来るのも久しぶり(と言っても最後に来てから1週間くらいしか経っていないのだけれど)だったので、少しだけ夜の新宿を散歩。ヨドバシカメラとか、ビックカメラとか、色々とほっつき歩きました。冬の街はやっぱり、人と人の距離が近い。僕は当然一人でよちよち歩いているわけなので、みじめな気持ちにもなりますわね。

 

そんなこんなで、というか普通に寒くなってきて、散歩を早々と切り上げて新宿三丁目駅へ。平日の20時~21時あたりの新宿三丁目駅副都心線ホームは、実に都会的なごった返し模様である。そもそもな、ホームが狭すぎるんだよな。できるだけ列が短いところから、できるだけ空いている車両に乗り込みたいので、伊勢丹側から高島屋側までホーム上で移動する。高島屋側の改札を使って副都心線に乗り込む人はあまりいないので、こちら側の方が混雑度合いが低いのだ。あまりに歩きづらくて、途中でいろいろな人が互いにぶつかったりぶつかられたりしている。僕も例にもれず、意図せずぶつかったり、ぶつかられたりしながら髙島屋側へと向かう。

 

最寄り駅に到着。下車。帰宅。今日もアイスコーヒーが美味い。暖房を効かせた部屋の中で飲むアイスコーヒーが、美味い、、、、、、、、、